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 プリウスの空力設計
プリウスの空力設計について、いつか書きたいと思っていました。

◆空気抵抗について
まず、空気抵抗についてですが、

空気抵抗=1/2・ρ・Cd・S・V^2
で表されます。

ρ:空気密度
Cd:空気抵抗係数(いわゆるCD値)
S :前面投影面積(車両を前方から見た面積)
V :車両速度(正確には、風との相対速度)

です。
車両速度の二乗に比例しますので、高速走行ほどこの空気抵抗が影響します。
(一般に走行抵抗としては、空気抵抗のほかに
  ・タイヤ転がり抵抗
  ・加速抵抗
  ・登坂抵抗
 があります。
 高速ほど空気抵抗が全走行抵抗に占める割合が増加します)

よく、新車の紹介時にCD値が注目されますが、前面投影面積も注意を払いたいところです。

また、一般に、
速度およそ70km/hで全走行抵抗の1/4〜1/3ぐらいを空気抵抗が占めると言われています。
( 山海堂「自動車の高性能化」参照)



◆プリウスの空力設計
プリウスのCD値は0.26となっています。
これは量産車両ではトップクラスの数値です。

参考までに、他の車輌のCD値を紹介すると・・・
 ブレイド :0.32
 アリオン :0.30
 オーリス :0.29
 ポルシェ911(997):0.28
 LEXUS LS :0.26
 プリウス :0.26
 インサイト:0.25
 UFE-V  :0.168


です。
実は、
LEXUS LSとプリウス(20型)は同じCD値なんですね。
また、兄弟車のオーリスとブレイドで結構CD値が異なるのも面白いですね。

CD値は流滴型になるほど小さくなり
水滴でCD値 0.04といわれています。
(イルカなどは、抵抗が小さくなるようなシェイプですね)

車の場合、CD値を低減するのであれば、底面をフラットにしつつ、後ろ面を絞り込みたいのですね・・・
一転、1BOX、ミニバンではCD値を稼ぐのが難しいのです。

LEXUS LSはボディ表面を平滑にしつつ、特に底面をフラット化してCD値を稼いだようです。

ダイハツのコンセプトカー UFE-V はCD値 0.168ですが、とにかくボディの段差を低減し、ドアミラーもなく、空力優先の設計になっています。
(UFE-Vの写真はこちら↓)
http://www.drivingfuture.com/auto/daihatsu/u3eqp300000039rb.php?page=0

プリウスの場合、ルーフをリア側を下げ、(後席の頭上スペースが犠牲になってますが)空力に配慮したボディ形状となっています。
また、底面も
・エンジンアンダーカバー(全グレード搭載)
・フロアアンダーカバー(ツーリングセレクションに搭載)
・フロント、リアタイヤスパッツ

などで整流に配慮があります。

これらが、どれくらい効果があるかは不明ですが、
実際、CD値0.25になっていたら、カタログに載ってもいいくらいなので、そこまでの効果はないのではないのではないかと思います。

ただ、MC後ではリアタイヤスパッツが大型化されているとのこと。
3.8%(0.26→0.25)も影響はないでしょうが、それなりにタイヤ前の整流板は効果ありそうです。
 (※20型電子技術マニュアルより)

また新型アリオン・プレミオでは、サイドスパッツとう、
ボディ側面下端の整流プレートがあるそうです。


この辺りを見ても、ボディ底面の整流などが最近のトレンドのように思えます。

※ プリウスでも、もう少し、フロント、リアのタイヤスパッツを大型化するのもDIYとして面白いかも知れませよ
▼ この記事へのコメント ▼
前面投影面積を考慮すると、やはりフロントスポイラーは空力的に逆効果ですね。(汗)

自動車各社とも、ドアミラーなど、出っ張っているところの抵抗を減らそうと、モニターで後方が見えるようにカメラをつけるなどの開発が行われているみたいですね。

プリウスでは後ろのタイヤをインサイトみたいに隠せばCd値がより改善されるかな?
誰か試してみる燃費○○○の方、いませんかね?(笑)
11型も「ボディ下のフラット化を進め、CD値=0.30の優れた空理気性能を獲得した」とカタログに書いていましたが、20型と比べるともう全然違いますね。進歩したものですね。
さん、こんばんは。

◆前面投影面積
前面投影面積にフロントスポイラーが影響する量としては、わずかだと思いますよ。
プリウス(20型)だと、ルーフ最頂部をM型断面にして中心をわずかにくぼませることで前面投影面積を小さくしています。

◆ドアミラー
カメラを用いた電子ミラーはですね・・・
私、自作して使ってますが、なかなか難しいですね。
(カメラ、モニターともに専門的になりますが、スミアやダイナミックレンジ等の視認性の課題があります)

近年、欧州の法規変更に伴い、LEXUS ISや、新Cクラスなど、
ドアミラーを大型化して視認性を確保している車が増えています。
どうも、ドアミラーのサイズもさることながら、付け根の部分のデザインがエアロダイナミクスに影響を及ぼすようです。

◆リアタイヤカバー(スパッツ)
エアロダイナミクスを攻めるという点では、用いたいパーツですが・・・ハイブリッド最高速チャレンジのランドスピードプリウス(約209km/h)でドアミラーをはずしながらも、リアタイヤカバーを装着しなかったところを見ると、その効果は限定的ではないかと思います。
さん、こんばんは。
最近の空力設計の進歩は著しいですね。
ただ、兄弟車のオーリスとブレイドでCD値が結構異なる
(0.29⇔0.32)を考えると面白いですね。
この兄弟車、車輌の後半はほぼ同じ(リアもテールゲートのみ異なるデザイン)を考えると、CD値に及ぼす、フロントエリアのデザインの重要さがわかります。
(ブレイドのほうが車挌感を出すために、角の張ったデザインになっています)
11型から20型になるときに期待したのが、フロントワイパーでしたが、
残念ながら同じ設計でした。

ランドスピードプリウス(約209km/h)では見当たらないところを見ますと、
やはり相当な抵抗になっていると思われますし、
30型だと、普段は隠れているような設計にして欲しいですね〜。
フロントワイパーですが、ボンネットフード下に隠れるようなデザインはなかなか少ないですね。
LEXUS LSではボンネットフード下に隠れますが、ミディアムクラス以下だと隠れないものが多いですね。
(GOLFとかは、フード下に隠れますが、ボンネットフード下端とフロントウィンドウ面との間に段差が大きくなるので一長一短かな・・・)

あと、プリウスの純正アルミホイールについて言えば、
新型車解説書の記述で
『軽量なアルミホイールに樹脂キャップを組み合わせることで,意匠に加えて空力性能の向上をはかりました。』
とあります。
意匠性が主体でしょうが、それなりに空力に配慮した結果、あの形状になったようですね。
いつも思うのですが、プリウスは本当に燃費のためにお金をかけてあるな〜と感心してしまいます。このコミュニティを読めば読むほど、バーゲンプライスのクルマだと思います。

一番に驚いたのは、インサイト:0.25に対してプリウス:0.26ということです。昔はインサイトのようなコンセプトカーのようなデザインでないとCD値が良くならないと思っていたのですが、プリウスが近い値を実現しているのにはビックリしました。

あとの疑問は、既に回答済みでした。

>前面投影面積にフロントスポイラーが影響する量としては、わずかだと思いますよ。

>プリウス(20型)だと、ルーフ最頂部をM型断面にして中心をわずかにくぼませることで前面投影面積を小さくしています。

あと、フロントワイパーですが、ボンネットフード下に隠れるようなデザインは、積雪地域を考慮すると非常に難しい問題です。
随分と昔になりますが、クラウンなどにセミコンシールドワイパーなるアメリカの流行を取り入れたデザインがありましたが、雪が詰まって使い物になりませんでした。それで、自然消滅したのではないかと思います。
後輩で10年モノのキャデラックに乗っていますが、嘆いております。
通常デザインのワイパーでも雪が詰まりますので、よほどの対策をしないと!